一昔前までは、抜歯と同時にインプラントを埋入することは、困難とされていましたが、近年では治療法が確立され、その利便性からも着々と実績を積み重ねています。忙しい現代社会においても治療期間が短縮することができるため、注目を集めています。そこで今回は、抜歯即時インプラントについて詳しくご紹介して参りましょう。
抜歯即時インプラントとは？
抜歯すると同時にインプラントを歯槽骨に埋め込む治療法を指します。従来の治療法では抜歯した後、1~3ヶ月ほど期間をおいてインプラント治療に挑みますが、抜歯即時法では、即時埋入できるため、治療期間をお幅に短縮することができます。
【抜歯即時インプラントの手順】
- 抜歯
- 抜歯窩の洗浄
- 専用ドリルでインプラント窩を形成
- インプラントの埋め込み
- 骨の再生を促すため、人工骨をインプラント周りに充填
- 仮歯の装着
- 3カ月程の治癒期間を設ける
- 型取り
- 人工歯（補綴物）の装着
- 定期的なメンテナンス
患者さまの状況により詳細は異なっていきますが、一般的に上記の治療手順の1)～６)までを即日おこなうことによって、治療期間を短縮することが可能です。また、即日仮歯まで装着できるため、歯が無い状況を回避することができます。
抜歯即時インプラントのメリット・デメリット
治療を受ける際には、必ずメリットとあわせてデメリットも把握しましょう。
【メリット】
・治療期間を短縮することができる
・手術の回数を減らすことができる
・審美性を保つことができる
【デメリット】
・インプラントと歯槽骨が結合しないケースも稀にある
・抜歯即時法は高度な技術が必要となるため、どこの歯科医院でもできる治療ではない
・抜歯時に感染するリスクをともなう
・抜歯時に出血するリスクをともなう
誰でも抜歯即時インプラントを受けられるの？
抜歯即時インプラントは誰でも受けられる治療法ではありません。一般的なインプラント手術と同様に、心疾患、血液疾患、腎・肝疾患、糖尿病、高血圧症などの人は、インプラント治療を受けることが困難とされています。
また、抜歯即時インプラントは、以下の人に適応しています。
・抜歯する歯は炎症を起こしていない、尚且つ歯槽骨の量が十分にある
・抜歯後に歯がない状態を避けたい人
・入れ歯の着脱が困難な人
以上、今回は抜歯即時インプラントについて、詳しくご紹介して参りました。抜歯即時インプラントは、治療を短縮することだけではなく、患者さまの負担も軽減させることができる治療法です。治療をお考えの際には、お気軽にご相談ください。
