インプラント治療は歯科治療の中でも長期的な治療期間を要する治療法として知られていますが、忙しい現代社会においてもできるだけはやく治療を終えたいと考える患者さまは少なくありません。しかし、インプラント治療はとてもデリケートな治療であるため、時には治療期間がさらに長くなるケースがあります。そこで今回は、インプラントの治療期間が長くなるケースはどのようときか、詳しくご紹介して参りましょう。
インプラント治療の基本知識
インプラント治療は1日、2日で完了する治療ではなく、一般的には3ヶ月~10ヶ月程の期間が必要とされています。
【インプラント治療の流れ】(2回法)
- カウンセリング
- 検査
- 治療計画
- 一次手術
- 3~6ヶ月の治癒期間
- 二次手術
- 1ヶ月の治癒期間
- 人工歯(補綴物)の作製
- 人工歯の装着
- メンテナンス
インプラント治療が長くなるケースは?
治療期間が長くなる主なケースは以下の通りです。
▼歯槽骨が足りない
術前の検査で歯槽骨の高さや幅、量などが足りない場合には、インプラント手術をおこなう前に、骨造成の治療が必要になるために、インプラント治療が長くなります。骨造成とは、骨を再成形するための処置であり、骨造成の方法も幾つか存在するため、それら治療法によって必要となる治療期間も異なっていきます。
・ソケットリフト法
【治療期間】4ヶ月
歯槽骨の高さが5mm以上ある場合に適応される治療法です。
・サイナスリフト法
【治療期間】4ヶ月~10ヶ月
歯槽骨の高さが5mm以下のときに適応される治療法です。
・GBR法(骨誘導再生法)
【治療期間】4ヶ月~10ヶ月
歯槽骨の厚さや高さが足りないときに適応される治療法です。
・ソケットプリザベーション
【治療期間】6ヶ月
歯槽骨の吸収を防ぐためにおこないます。
・遊離骨移植
【治療期間】4ヶ月4ヶ月
歯槽骨が大きく吸収されている場合に適応される方法です。
▼インプラント手術後のトラブル
術後のトラブルによって、治療が長くなるケースもあります。
・喫煙
タバコに含まれるニコチンには、毛細血管を収縮させる作用があり、それにより細部まで栄養が行き届かずに、術後の傷の回復を妨げてしまうため、治療期間が長くなってしまうケースもあります。
・術後に出血
なんらかの理由により術後の出血が続く場合には、原因を突き止めて対処する必要があるため、治療期間が長くなるケースもあります。
以上、今回はインプラント治療が長くなるケースについてご紹介して参りました。インプラント治療をお考えの際には、お気軽にご相談ください。