インプラント治療で重要な役割を担う『ガイドサージェリー』をご存知でしょうか。ガイドサージェリーは、歯科用CTで撮影した画像データーをもとに、インプラントを埋め込む位置を定めたり、サージカルガイドと呼ばれる装置を活用してインプラント手術をおこなったりする治療法の1つです。インプラント治療自体はどのようなものであるか把握できていても、ガイドサージェリーまで理解している人は少ないのではないでしょうか。そこで今回は、ガイドサージェリーについて詳しくご紹介して参ります。
ガイドサージェリーはなぜ必要なの？
インプラント治療は、歯肉をメスで切開したのち、歯を支える役割のある歯槽骨に専用ドリルで穴を開ける外科手術が必要となります。歯槽骨周辺には太い血管や神経、下顎管があり、確かな位置を確認しないまま手術をおこなった場合には、インプラントを埋め込む外科手術で、それらを傷つけてしまう恐れがあります。
ガイドサージェリーが開発される以前では、歯科医師が感覚だけでインプラントを埋め込む位置を定め、埋め込む深さまでも決めていました。このことからも、穴を開ける位置が予定よりずれてしまったり、歯槽骨を削りすぎてしまったり、埋め込む深さが深すぎたりしてしまうトラブルも多く発生し、さらには合併症までを発症するケースも見受けられました。
ガイドサージェリーは、そのようなリスクを回避するために開発された画期的な治療法であり、インプラント治療を成功させるためには、欠かせないものであります。
ガイドサージェリーを使用した治療のメリット
ガイドサージェリーを活用した治療の場合、従来の治療と比較すると以下のメリットがあります。
・安全性の確保
・治療の短縮
・組織破損の軽減
・咬み合わせを考慮した治療計画
・手術時間の短縮
・治癒時間の短縮
ガイドサージェリーを使用した治療の流れ
ガイドサージェリーを使用した場合には、以下の通りに治療をおこないます。
- 歯科用CT撮影
- 専用ソフトでシミュレーション
- サージカルガイド作製
- ガイドに沿って歯槽骨に穴を開ける
- インプラント埋入
- インプラント手術完了
以上、今回はガイドサージェリーとはなにか、インプラント治療においてどのような役割を担っているか、詳しくご紹介して参りました。インプラント治療をお考えの際には、ガイドサージェリーを活用した治療を実施の有無を確認し、治療を受ける歯科医院選びの参考にしましょう。
