インプラントは、人骨と唯一結合する特性を持っているチタンと呼ばれる金属でできています。天然歯とは異なりインプラントは人工歯根であるため、定期的なメンテナンスが必要となります。インプラントは虫歯にならないことからも、メンテナンスは必要ないと勘違している人も少なくなく、メンテナンスはどのようにおこなうのか、把握していない人も多くいるのではないでしょうか。そこで今回は、インプラントのメンテナンスについて詳しくご紹介しましょう。
天然歯とインプラントの違い
まずは天然歯とインプラントの違いについて確認していきましょう。歯を支える役割のある、歯肉、歯槽骨、セメント質、歯根膜などの組織は歯周組織と呼ばれています。しかし、毎日の歯磨きやケアをおこたっていたり、適切におこなわれていなかったりした場合、口の中の細菌が増殖し、歯肉をはじめとする歯周組織に徐々に炎症が広がってしまい、最後には歯を支えきれなくなります。
インプラントの場合、周囲の歯肉が炎症してしまうと一気に炎症が広がり、例え治療をおこなったとしても、改善する見込みは限りなく低くなってしまい、インプラントを失い兼ねません。
インプラントのメンテナンスはどんなことするの?
インプラント治療を受けた場合、インプラントを末永く維持するためには、定期的なメンテナンスが必要です。インプラント周囲の歯肉は炎症に弱く、インプラントを維持するためには、炎症を防ぐ必要があり、そのためには以下の処置が必要となります。
【インプラントのチェック】
インプラント上層構造である人工歯(補綴物)に不備がないか、種類によってはインプラントのネジが緩んでいないかなど、目視でおこなえるチェックをおこないます。
【レントゲン撮影】
インプラントを支える歯槽骨のチェックは目視できないため、レントゲン撮影しておこなわれます。
【咬み合わせチェック】
咬み合わせは日々変化していきます。インプラントに負担が加わる咬み合わせは、インプラント破損の原因になりかねないため、咬み合わせを調節します。
【クリーニング】
普段の歯磨きでは落とすことのできない汚れを専用の機器を使用して、お口の中をクリーニングします。
【ブラッシング指導】
患者さまによる毎日の歯磨きが、インプラントを末永く維持するためのキーポイントとなります。正しいブラッシング方法を身に付けられるようにサポートします。
以上、今回はインプラントのメンテナンスについて詳しくご紹介して参りました。「インプラント=メンテナンス」であるため、必ず定期的にメンテナンスをおこないましょう。